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ー防水工事の流れにおける最終工程|トップコートの役割とはー

 

防水工事の流れでは、完了前の最終工程としてトップコートの塗布があります。

 

防水層の保護や遮熱といった効果を持つトップコートについて、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、防水工事におけるトップコートの役割や種類を解説するとともに、メンテナンスが必要な劣化サインについてご紹介します。

 

ご家庭や所有する建物の防水対策をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

防水工事に欠かせないトップコートの役割とは

防水工事の流れにおいて最終仕上げとして行われるトップコートには、以下のような役割があります。

 

  • 防水層の劣化を防ぐ
  • 建物を熱から守る
  • 見た目を美しく整える

 

防水工事が必要とされる建物の屋上や陸屋根、ベランダなどは外気にさらされ、風雨と紫外線の影響を直接受ける場所です。風雨や紫外線によって防水層がダメージを受けると、劣化が進み防水機能が失われてしまうため、トップコートを施すことで保護し、効果を長持ちさせます。

 

トップコートには太陽の光を反射させる遮熱効果があり、建物を熱から守ることも役割の一つです。

 

トップコート自体には防水機能はありませんが、塗膜によるコーティングで形成された防水層の表面をカバーし、見た目を美しくする効果も期待できます。

 

 

防水工事に使用されるトップコートの種類

防水工事によく使用されるトップコートは、以下の4種類です。

 

  • アクリルウレタン系
  • フッ素系
  • ポリエステル系
  • 水性タイプ

 

トップコートは、施工される防水工事の工法に合ったものを使うことが大切です。特徴や耐久性の違いもあるため、防水工事を依頼する際はトップコートの種類についても知っておきましょう。

 

 

アクリルウレタン系

防水工事で使用されるトップコートの一つに、アクリルウレタン系があります。アクリルウレタン系のトップコートは、主にウレタン防水で採用される塗料です。

 

伸縮性に優れている点が特徴で、塗り替えのメンテナンスも容易に行えるメリットがあります。

 

耐用年数は約5年とされておりやや短めですが、費用は比較的安価なため広く選ばれているトップコートです。

 

 

フッ素系

フッ素系のトップコートも、主にウレタン防水で採用されます。汚れと紫外線に強く、耐用年数が長いのが特徴です。

 

耐用年数が約10年と長い分、アクリルウレタン系と比較するとコストは高くなります。費用はかかりますが、メンテナンスの間隔を開けたい場合にはおすすめのトップコートです。

 

 

ポリエステル系

防水工事で使用されるトップコートの種類にはポリエステル系もあります。ポリエステル系は、ポリエステル樹脂を固めたもので、FRP防水の仕上げに採用されるトップコートです。耐用年数はアクリルウレタン系と同じく約5年とされています。

 

硬度が高く耐摩耗性に優れているのがポリエステル系の特徴ですが、厚く塗りすぎると割れやすく、重ね塗りには向いていません。

 

塗膜が硬くなる特性があることから頻繁に歩行する場所に適しており、主に新築戸建て住宅の屋上やバルコニーに施工されています。

 

 

水性タイプ

水性タイプのトップコートは、屋上や陸屋根に多いシート防水工事で採用される塗料です。シート防水でのトップコートは合成ゴムに影響のない水性タイプのものを使用します。

 

シート防水で多く用いられる塩ビ製のシートは耐久性があるため、そのままでも耐用年数が長く設定されていますが、トップコートは防汚性を高める効果もあり有効です。

 

 

 

トップコート劣化のサイン

トップコートが劣化したときのサインとして現れる症状には、以下の4つがあります。

 

  • 塗膜の色褪せ
  • ひび割れや剥がれ
  • チョーキング現象
  • 汚れ・コケの発生

 

雨や紫外線の影響を受けて、トップコートの劣化は少しずつ進みます。防水層だけでなく下地にも劣化が進むと、雨漏りを引き起こす可能性もあるため注意が必要です。

 

定期的に状態を確認し、気になる劣化症状を見つけた際は早めにメンテナンスを行いましょう。

 

 

塗膜の色褪せ

塗膜の色褪せは、トップコートの劣化サインの一つです。紫外線の影響によって塗膜が破壊されて、光沢が失われることで起こります。

 

色褪せを何年も放置したままだと防水層まで劣化する可能性があり、防水機能が失われる原因にもなるため、トップコートの塗り替えをおすすめします。

 

 

ひび割れや剥がれ

トップコートの劣化のサインとして、ひび割れや剥がれが見られる場合があります。紫外線からのダメージや防水層との接着力の低下などが原因です。

 

小さなひび割れでも隙間から水が侵入し、建物自体に影響を及ぼすことも考えられるため、早めのメンテナンスが必要です。

 

 

チョーキング現象

チョーキング現象も、トップコートの劣化サインの一つです。劣化したトップコートが剥がれると、施工した屋上やベランダの床に白っぽい粉が吹くことがあります。

 

触ったときに手に白い粉が付く場合は、チョーキング現象が進んでいるサインです。外観を整えるためにも、トップコートの塗り直しを検討しましょう。

 

 

汚れ・コケの発生

トップコートの劣化のサインとして、汚れやコケの発生があります。日陰になりやすい場所や雨水が溜まる場所では、汚れのほかにカビやコケが繁殖しやすくなります。

 

カビやコケの発生を放置したままだと、防水層まで劣化が拡大するスピードが早まるため、トップコートの塗り直しによるメンテナンスが必要です。

 

 

トップコートは約5年を目安に塗り替えを

トップコートは約5年を目安に塗り替えを行いましょう。トップコートの耐用年数に多い5年ごとにメンテナンスすることで、防水層の効果を維持することにつながります。

 

なかでもウレタン防水の場合は、特に紫外線に弱い特徴があるため約3年~5年を目安にすると良いでしょう。

 

トップコートの塗り替え工事の流れは、主に以下のような手順になります。

 

  1. 高圧洗浄やヘラで汚れを落とす
  2. 密着力を高めるためにプライマーを塗布する
  3. トップコートを2回に分けて塗り重ねる

 

本格的な防水工事よりも工程が少ないため、工期も短く済む場合が大半です。

 

防水層の機能を保護し、建物の安全を守るためにも、トップコートの塗り替えは必要なメンテナンスといえるでしょう。

 

 

まとめ

今回は、防水工事の流れにおける最終工程のトップコートについてご紹介しました。トップコート自体には防水機能はないものの、防水層の劣化を抑えるために非常に重要な工程です。

 

約5年を目安に、色褪せやひび割れ、コケが発生していないかなど状態を確認し、劣化症状が見られる場合は早めの対策としてトップコートの塗り直しを行いましょう。

 

私たち近内防水工業ではウレタン防水をはじめFRP防水、シート防水などさまざまな工法で防水工事を行っており、トップコートについてのご相談も承っております。

 

防水対策のメンテナンスをご検討の方は、ぜひお気軽に当社へお問い合わせください。

 

2024.03.22