マンションの修繕工事の際に防水工事を行うべきか、悩んでいませんか。

一般的な戸建て住宅と同様に、マンションも雨漏りの危険性から守るために定期的な防水工事が必要です。

この記事ではマンション防水工事の必要性や耐用年数、重視すべき施工場所について解説します。

マンション経営をされている方や分譲マンションの管理組合を担当されている方は、ぜひ参考にしてください。

 

マンション防水工事の耐用年数は約10年～15年

マンション防水工事の耐用年数は約10年～15年が一般的です。施工方法によって多少異なりますが、防水機能を失わないよう早めに対処し、定期的なメンテナンスをおすすめします。

マンションの防水工事は、雨漏りを防ぐだけでなく、建物の耐久性や見た目の美しさを保つためにも必要です。資産価値を維持することにもつながりますので、マンションの設備管理を点検する同じタイミングで防水工事も検討してください。

 

マンション防水工事での重要な場所

マンションの防水工事で重要な場所は、以下の3つです。

• 屋上
• 外壁
• 外階段

 

防水機能が劣化して漏水が起こると、マンション自体の大規模な改修工事が必要になる可能性もあります。費用や工期の面からも、耐用年数に関わらず日頃からこまめな点検を行いましょう。

 

屋上

屋上は、マンションの防水工事において重要な場所の一つです。マンションの屋上は、戸建て住宅の屋根のような傾斜がなく水はけが悪くなるため、防水性能が低くなりやすい傾向があります。

 

風雨や紫外線の影響を直接受けることも、防水層が劣化しやすい原因となるでしょう。

 

屋上の防水効果がなくなり水が建物内部へとしみ込むと、雨漏りやマンション躯体部分の劣化を引き起こすため注意が必要です。

 

マンションの屋上に水たまりやひび割れが現れたり、雑草や苔が生えたりした場合は、防水機能が劣化しているサインです。見つけたら早めに防水工事の専門業者へ相談しましょう。

 

外壁

マンションの外壁にも定期的な防水工事が必要です。雨漏りは屋上だけでなく、外壁からも起こる可能性があります。

 

外壁には防水性能のある塗料が施されていますが、屋上と同様に風雨や紫外線を直接受けることによる経年劣化は防げません。ひび割れが発生し、外壁からしみ込んだ雨水は建物の柱や壁を腐らせてしまう原因となります。

 

外壁の塗装面に膨れや剥がれがあったり、触ったときに白っぽい粉がついたりする場合は防水性が弱まっているサインです。放置せず、外壁塗装リフォームを検討してください。

 

外階段

マンションの防水工事では、外階段も大切なリフォーム箇所の一つです。普段から風雨や紫外線にさらされており、日常的に住人が利用することで経年劣化しやすい場所といえます。

 

外階段の防水機能の低下は、雨漏りだけでなく破損を引き起こし、重大事故につながる恐れがあるため注意が必要です。水たまりができたりひび割れや亀裂が生じたりした場合は防水機能が弱まっているサインのため、早めに工事を依頼してください。

 

マンション防水工事の種類

マンション防水工事は、主に以下の4つの工法で行われます。

• ウレタン防水
• シート防水
• アスファルト防水
• 外壁塗装

 

耐用年数も含めて順に紹介します。

 

ウレタン防水

ウレタン防水は、マンションの屋上や外階段の防水工事に多く採用される工法の一つです。液状のウレタンを塗布することで防水層を形成し、雨水の侵入を防ぎます。

 

液状のため複雑な形状の場所にも施工可能で、既存の防水層を剥がす必要がない点がメリットです。耐用年数は約10年～12年とされており、5年を目安にトップコートを塗り直すことでひび割れ症状を防げます。

塗膜が乾燥するのに時間が必要なため、ウレタン防水の工期は長くて1週間かかることを想定したスケジュールを組みましょう。

 

シート防水

マンションの屋上や外階段で行われる防水工事の一つに、シート防水工法があります。シート防水は、ゴムまたは塩ビ製の防水シートを床面に貼り付けて防水層を形成し、水の侵入を防ぐ方法です。

 

広い面積の屋上に適しており、低コストで施工できる点がメリットです。耐用年数は約10年～15年と比較的長めになっており、紫外線や熱への耐久性が高いため施工後のメンテナンスも特に必要ありません。

 

シートを貼り付ける作業には隙間が入らないよう専門的な技術が必要なため、実績豊富な防水工事業者へ依頼しましょう。

 

アスファルト防水

アスファルト防水はマンションの屋上防水工事で古くから採用されている工法です。ルーフィングシートという防水シートにアスファルトを含ませ、下地に貼り重ねて防水層を形成します。

 

水や紫外線に強いため耐水性・耐久性に優れており、耐用年数が約15年～25年と長いメリットがあります。

 

一方で、アスファルト防水は費用相場が他の工法よりも高いことや、施工内容によっては独特の臭いが発生する点に注意が必要です。

 

外壁塗装

マンションの防水工事の一つに外壁塗装があります。外壁を塗装し直すことで建物に塗膜をつくり、防水効果を高める方法です。

 

外壁塗装の耐用年数は約10年～20年が一般的な目安ですが、使用する塗料の種類やマンションの立地条件で異なります。

 

外壁塗装の際に使用される主な塗料は以下のとおりです。

 

• アクリル塗料（耐用年数：約5年～8年）
• ウレタン塗料（耐用年数：約6年～10年）
• シリコン塗料（耐用年数：約8年～15年）
• フッ素塗料（耐用年数：約10年～20年）
• ラジカル塗料（耐用年数：約10年～16年）

 

塗料以外に外壁材やコーキングにもそれぞれ耐用年数があるため、寿命の短いものに合わせて外壁のメンテナンス時期を決めてください。

 

防水性能を十分に発揮できるように、外壁塗装は技術力の高い業者に工事を依頼し、施工後も定期的に外壁掃除を行うとより効果的です。

 

まとめ

マンションの防水工事は、雨漏りや建物の劣化を防ぎ、見た目の美しさを保つために必要な工事です。一般的な耐用年数は約10年～15年とされていますが、現在採用されている工法やマンションの立地条件によって異なる場合があります。

 

マンションの屋上や外壁、外階段は定期的に点検を行い、防水性能が失われないよう早めにメンテナンスを行いましょう。

 

近内防水工業では、防水工事に加えて外壁塗装のリフォームも承っております。長年の経験と知識を活かした専門技術を駆使し、建物に最適な防水工事を行いますので、ぜひお気軽にご相談ください。