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外壁の防水工事の完成度を高めるために覚えておきたいポイント

外壁の防水工事を検討している人のなかには、どのような点に主眼をおいて防水工事を進めればよいか分からずに悩んでいるという人もいることでしょう。ここでは、防水工事において特に注意したい点について、お話ししてゆきます。

防水工事と塗装工事の違いにも言及しますので、外壁のメンテナンスをする際の役立つヒントになれば幸いです。

 

防水工事と塗装工事

外壁のメンテナンスをする際には、防水工事や塗装工事を施工します。この2つの用語には、どのような違いがあるのでしょうか。防水工事は、読んで字のごとく、住宅に水が浸入するのを防ぐための外壁の工事です。

基本的には、住宅の新築時には外壁の防水工事を行うものです。どれだけ丁寧に防水工事を行っていても、経年劣化が進むと、防水層に劣化が生じてしまい、防水の効果が薄くなってきます。

場合によっては、雨漏りを招いてしまうこともあります。そのため、外壁を定期的に点検し、劣化が認められた場合は、新たに防水工事を施工して新しい防水層を形成し、防水性を強化することが必要となります。

 

外壁の塗装工事は、建物の美観を維持する目的や外的要因から建物を保護する目的で施工する工事です。

防水工事が防水に主眼を置いているのに対して、塗装工事は建物の美観や機能を総合的に高めるために施工する工事であるという違いがあります。

外壁の塗装工事に用いる塗料には、防水性のある塗料もみられますが、防水工事用の塗料と比べると、防水に対する効果は低い傾向がみられます。防水効果を得るためには、塗装工事とは別に防水工事を行うのが望ましいとされ、多くの塗装会社においては、外壁の塗装工事と防水工事をそれぞれ別に実施しています。

 

防水工事は雨漏りを防ぐ意味が強い

住宅の雨漏りと聞くと、天井や屋根からぽたぽたと雨水が落ちている様子をイメージする人が多いかもしれません。

しかし、一般にはあまり知られていないものの、住まいの雨漏りの原因が、屋根ではなく、外壁からというケースは意外と多いものなのです。

新築時にこだわって塗料を選択して仕上げた外壁であっても、年数が経ってしまうと、どうしても劣化が生じてしまいます。外壁にヒビが生じれば、雨漏りが生じることもあります。

見た目には小さなヒビでも、そのまま使い続けていれば、外壁内部にある防水シートが風雨に晒されて破損し、やがては建物内部の建造材に至るまで雨水が浸透して腐敗するというケースもみられます。

わずかなひずみやひび割れであっても、放置していると、被害が広がってしまう可能性があると認識し、早めに対策を取ることが大事です。

 

外壁の防水工事では、外壁材に塗料を塗り、塗料の膜を形成します。塗料を塗ることで形成された塗膜が、外壁材を風雨から守り、雨水が侵入するのを防ぐ役割を果たしてくれるのです。住居を雨水から守るための機能のうち、もっとも外側にあるのが、防水工事の塗膜です。

直射日光や風雨を直に受ける塗膜は、建物の他の部分と比べて劣化がどうしても進みやすく、防水機能も低下してしまいやすいものです。
すぐに雨漏りが起こるという状況ではなくても、劣化した箇所を補修するなど、なるべく早めに対処して、雨漏りから住まいを守るようにしてください。

 

防水工事の主な方法とは?

防水工事には、具体的にどのような施工方法があるのでしょうか。主な4つの方法をご紹介しましょう。

まず、外壁目地の防水工事が挙げられます。

外壁のなかでも、窯業系サイディングパネルなどの外壁の場合、パネルとパネルのをつなぐ部分に目地があります。目地には、シーリング工事と称される目地を強化するための工事が行われるのが一般的ですが、このシーリング工事についても、経年劣化によって機能が低下しているケースがみられます。外壁に新たな防水工事をする際は、シーリング部分は特に重点的にチェックを行い、必要であれば、シーリング工事のやり直しも行います。

 

また、複数の防水塗料を塗り重ねることで、強固な防水層を形成する塗膜防水と称される方法もあります。

使用するのは、ウレタン性樹脂やアクリル樹脂などです。液体の塗料を用いることから、どのような場所でも施工しやすいところが魅力です。また、塗料そのものが比較的安価であり、他の方法よりも安く費用を抑えられるのもメリットです。

 

次に紹介する施工法が、シート防水です。

シート防水の場合、下地に塩化ビニール製や合成ゴム製のシートを貼ることで、防水層を形成します。従来行っていた防水層を剥がさずに、その上からシートを貼るというシンプルな作業方法である上、シート自体の面積が広くて作業がスムーズに行いやすく、施工時間が短くて済みます。塗装が乾くのを待つ時間が要らないという点でも、気軽に取り入れやすい方法です。

また、既製品のシートを貼るというシンプルな工程の施工法だからこそ、仕上がりに差が生じにくく、他の工事と比べて品質が安定しているのも魅力です。シートの表面は、凹凸のない均一な表面のため、汚れが生じる心配があまりなく、万一汚れた際でもすぐに汚れを落としやすいというメリットもあります。一方で、平面的で単純な形状の場所では施工が行いやすいものの、複雑な形状には施工がしにくいというところはデメリットです。

 

最後に紹介するのが、複合防水です。

複合防水は、シート状になったアスファルトを貼り、その上からさらに液状のアスファルトを塗り、頑丈な防水層を形成する方法です。
他の方法と比べて、特殊な技術が求められる施工法であり、熟練の技術を持つ職人がいる業者に作業を依頼することが必要です。

従来は機能性を重視する工事において選択されることが多い複合防水でしたが、デザイン性の高い防水材を使った施工法を提案する塗装会社も増え、デザイン面にも機能面にもこだわりたいという人のニーズに応えるサービスが登場しています。

 

まとめ

住宅の外壁の防水工事には、外壁目地の防水工事、塗膜防水、シート防水、複合防水と呼ばれる主に4つの施工方法があります。以前に行っていた防水工事との兼ね合いや、壁の形状や設置場所などを考慮し、適した方法を選択して防水工事を行うようにしてください。

適切な防水工事によって、雨漏りから住まいを守ることができ、安心して暮らせる住環境が整います。

2023.10.20